社内起業をする方法
社内起業とは?
新しいことをしようと思ったら、真っ先に思いつくのは「転職」か「独立」かもしれません。逆に、これ以外で自分のやりたいことを成し遂げるのは難しい、という思いが頭をよぎるかもしれませんが、社内にいながらまったく新しい事業にチャレンジすることもできます。
それが、新しい製品やサービスを生み出すための組織を社内に作ってしまう「社内起業」という方法です。
社内のリソースを使いながら小規模で事業を始められるので、資金面・人材面はもちろん、新規取引に繋がる信用面でも有利になるため、独立よりもリスクが小さい方法といえます。
また、社内に「新しい事業にチャレンジする」という風習を根付かせることで、自社の価値を高めることができるうえ、新人を組織に引き込んで経験を詰ませることで、人材育成にも貢献できるというメリットがあります。
無印良品やスープストックトーキョーといった有名なブランドも、大手企業の社内企業から生まれました。
社内起業のつくり方
社内企業を成り立たせるためには、以下の流れで承認を取ります。
- アイディアを集め、事業構想を練る
- 賛同者を集める
- レポートラインに従って提案する(難しければ責任者に直談判する)
- 事業計画書やモックアップをつくる
- 試作品を作ってフィードバックを得る
- 事業計画をプレゼンする
- 事業の承認をいただく
社内起業の始める際の注意点
社内起業を起こすことにはメリットがありますが、それなりのデメリットもあります。例えば、社内で事業を起こすからこそ発生するのが、既存事業と競合してしまうという点です。
既存事業と資金・人材というリソースの取り合いになるのは避けられません。経営資源を確保するためには、既存事業との衝突は避けられないでしょう。
また、製品・サービスを既存事業と差別化をしすぎると顧客がつきにくくなり、社内起業をするうまみがなくなってしまいます。だからといって、すでにある製品・サービスの廉価版に留まってしまえば、既存商品が新商品に取って代わられるだけではなく、売上が減少する可能性もあります。
また、社内起業を行なう場合は、評価や出世から一旦切り離して考える必要があります。評価や昇進は、スタンダードに成果を上げている方に集中するものだからです。
一方で、どの会社もイノベーションを起こせる人材を欲しています。社内起業は「価値を創造する」という貴重な経験ができる機会なので、もしどうしてもやってみたいことがあれば、評価を度外視してでもチャレンジする価値はあるでしょう。